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「自由な建築家に」建築家兼起業家を目指すT.Tです。

アトリエ系と組織設計事務所、何が違うのか正直よくわからない。

ゼネコンの設計部という選択肢も気になるけれど、実際どうなんだろう。
と迷っている方に
病院や学校を多く手がける組織設計事務所で働く一級建築士の私が
アトリエ系・組織設計事務所・ゼネコン設計部の違いについて、実務の視点から解説します。
私は新卒で大手メーカーの店舗設計職に就き、そのあと病院や学校を手がける組織設計事務所へ転職しました。
アトリエ系事務所に在籍した経験はありませんが、業界の実情や周囲から聞く話も交えながら、設計事務所選びの判断材料を整理します。
- 就職活動や転職活動で設計事務所の種類を比較したい方
- アトリエ系・組織設計・ゼネコン設計部の違いがよくわからない方
- 自分に合う働き方のタイプを知りたい方
次のいずれかに当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。
- 3つの働き方の規模感・担当範囲の違い
- メーカー系設計職と組織設計事務所を経験して感じた実感
- どこを選ぶかを考えるときの判断軸
どれが優れているという話ではなく、自分に合う環境を選ぶための整理としてお読みください。
それでは、順に見ていきます。
3つの働き方、まず全体像を整理する
まず押さえておきたいのは、同じ「設計の仕事」でも、所属する組織によって担当範囲や働き方が大きく変わるという点です。
アトリエ系事務所は、所長個人の設計思想を前面に出す小規模な事務所を指すことが多い形態です。
担当できる範囲が広く、意匠の検討に深く関われる一方で、組織としての規模が小さいため、構造・設備は外部の協力事務所に頼る割合が高くなる傾向があります。
組織設計事務所は、意匠・構造・設備の担当者が社内に揃っている規模の大きい事務所です。
病院や学校のような大規模かつ法規制が複雑な建物を、分業体制でまとめて進めやすい点が特徴だと感じています。
ゼネコンの設計部は、施工を担う建設会社の社内に設計部門がある形態です。
設計と施工が同じ会社の中にあるため、施工性やコストの検討を早い段階からすり合わせやすい点が特徴として挙げられます。
私自身が新卒で勤めていた大手メーカーの店舗設計職も、設計と店舗運営・施工管理が一体になった組織という意味では、ゼネコン設計部に近い性格を持つ働き方だったと振り返っています。
メーカー系の設計職と組織設計事務所で感じた違い
ここからは、実際に経験した2つの環境の違いをお伝えします。
大手メーカーの店舗設計職では、開店スケジュールが決まっている案件が多く、設計から施工までのスピード感を重視する場面が頻繁にありました。
内装監理や施工工程の管理にも携わっていたため、設計と現場の距離が近く、図面がどう納まるかを常に意識する働き方でした。
組織設計事務所に移ってからは、病院や学校といった公共性の高い建物を扱う機会が増え、法規や関係者との協議に時間をかける場面が多くなりました。
構造や設備の担当者と社内で直接やりとりしながら計画を詰めていく分業体制は、メーカー時代にはなかった働き方です。
どちらが忙しいかという単純な比較はできませんが、忙しさの種類が違うという印象を持っています。
質問: メーカー系の設計職と組織設計事務所、実際に働いてみて一番驚いた違いは何でしたか。
T.T: 案件のスピード感と、関わる専門職の数の違いが大きかったです。組織設計事務所では構造・設備の担当者と社内で直接検討を重ねる場面が増えました。
アトリエ系事務所はどう見えるか
ただ、アトリエ系事務所については在籍した経験がないため、ここは業界の情報や周囲の話を踏まえた整理としてお読みください。
アトリエ系は所員数が数名から十数名程度の規模であることが多く、担当できる裁量の大きさが魅力とされています。
一方で、給与体系や労働時間は事務所ごとの差が大きく、一律には語りにくい分野です。
コンペや個人住宅を中心に扱う事務所が多い印象がありますが、これも事務所の方針次第で幅があります。
具体的な待遇や案件の実態を知りたい場合は、志望する事務所のOB・OGや、実際に在籍している設計者に直接話を聞くことをお勧めします。
採用の窓口も組織設計事務所やゼネコンとは違い、公式サイトや知人の紹介が中心になることが多いようです。
転職エージェントの求人にアトリエ系事務所が載る例は少なく、情報収集の手段そのものが他の2形態と異なる点も、選ぶ前に知っておくとよいと思います。
どこを選ぶかを考えるときの判断軸
ここで一度、整理します。3つの形態はどれが優れているという話ではなく、何を優先するかで選び方が変わります。
個人の裁量を大きく持ちたいなら、アトリエ系が選択肢に入ります。
規模の大きい建物を分業体制でじっくり手がけたいなら、組織設計事務所が向いていると感じています。
施工との距離を近くして、実現性を重視した設計をしたいなら、ゼネコン設計部が候補になります。
私自身は、内装監理や施工工程管理まで一体で経験できたメーカー時代を経て、分業体制の中でじっくり計画に向き合える組織設計事務所を選びました。
どの環境でも、担当できる業務範囲や評価の基準は会社によって差があるため、面談の段階で具体的に確認しておくことをお勧めします。
学生や未経験の方であれば、まずインターンやオープンオフィスなど、実際の職場を見られる機会に参加してみることをお勧めします。
説明会の情報だけでは伝わらない、日々の業務量や社内の雰囲気は、実際に足を運んでみないとわからない部分が多いと感じています。
質問: もし今、就職・転職先を選び直すとしたら、どの軸を一番重視しますか。
T.T: 担当できる業務の幅と、社内で相談できる専門職の距離感を重視すると思います。
私自身の転職の経緯については、以下の記事にまとめています。
【転職体験談1】新卒5年目の一級建築士が大手企業を退職して中小企業へ
組織設計事務所の年収まわりの実感については、こちらでも触れています。
建築の設計プロセス自体について知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
まとめ
今回はアトリエ系・組織設計事務所・ゼネコン設計部の違いについて解説しました。
裁量の大きさを取るか、分業体制の厚みを取るか、施工との距離の近さを取るかで、向いている環境は変わります。
アトリエ系については実体験ではなく業界情報にもとづく整理である点をあらためてお断りしておきます。
就職・転職を検討する際は、規模や形態だけでなく、実際に担当できる業務範囲まで確認していただければと思います。
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働く環境を規模や形態だけで選ぶのではなく、自分がどんな価値を発揮したいかを言葉にしておくと、事務所選びの軸がぶれにくくなります。
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建築設計からの転職は、確認する順番に沿ってこちらにまとめています。
今回の記事は以上です。ここまでお読みいただきありがとうございました。
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